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名言名句 第五十九回 戦国策 百里を行く者は、九十を半とす。

 No.75
百里を行く者は、九十を半とす。~劉向『戦国策』秦巻第三


古代中国戦国時代、強国秦の武王を家臣が諫めるため、古語より引用した一文にある名句です。
本文中「詩に云く」とあるのは、孔子が古詩より三百十一編を選んで『詩経』を撰した際、収録しなかったものを『逸詩』と呼び、そこから引用したことを指しています。

「詩に云く、百里を行く者は、九十を半とす、と。これ末路の難きを言ふなり」

文意は、なにごとも終わり間際ほど不測の事態が多いため、九分までたどり着いたところで、「ようやく半分」と考え、最後まで気を抜いてはならぬ、となります。

当時、秦は強国ながら最大の敵、楚と対峙していました。秦・楚、互いに同盟国の力を借りて防衛を強化していたのですが、中立国の斉や宋の出方次第で、形勢が急転、滅亡にいたりかねない危機をはらんでいたのです。

武王の名は蕩(とう)、恵文王の子です。前311年王位に就き、樗里疾、甘茂ら丞相の貢献により版図を拡大、周王室を伺うほどの強勢をほこりました。とかく力を恃み、おごりたかぶる王に対して、謙虚に同盟国と協調し、「詰めを万全」として強敵を下すべく献策した家臣の諫争文がこの「百里を行く者」でした。

人は大きな目標を目指すとき、九分九厘まで進んだなら「すでに成った」と、気を緩めがちです。
スポーツ、ゲーム、勝負事では、最後の一手を誤り、それまでの形勢が一気に逆転することが多々あります。

中国戦国時代の一里は現代の約405m。百里は40.5kmとなり、ほぼフルマラソンに等しい距離となります。マラソン初挑戦者が往々にして越えられないのが、“35kmの壁”。
運動生理学の仮説、セントラルガバナー理論によれば、35kmあたりに達するとランナーの意志とはかかわりなく、総運動量を認識する脳が、エネルギーを使い切らないように疲労感を覚える物質を放出するといいます。
スタミナやグリコーゲンの量とは関係なく、身体はまだ走れるのに、なぜか足が突然棒になり、一歩も進めなくなってしまうのです。

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今回は、「第二回 主語を探す」の上級編をお届けします。読解のテーマは「話者は誰か。敬語の程度で見つけ出す」。
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現代語訳 十牛図

現代語訳 十牛図
玄侑宗久 監修・解説、水野 聡 訳
本体価格:1,300円 +税

判型:四六版 全104ページ 上製 オールカラー
発売日:2016年2月10日
出版社:PHPエディターズ・グループ
ISBN978-4-569-82787-2

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本書は、中国宋代に著された禅籍『十牛図』の現代語訳作品です。

『十牛図』は、一匹の牛を〝見失ってしまった本来の自己〟になぞらえています。牧人が、牛を尋ね、探し当て、その手に捕らえることによって、悟りへと導かれていく様を十枚の絵と短い詩文であらわしたもの。誰にでもたやすく、目で見て直観し、悟りを開くことのできるイメージトレーニングツールとして創作されました。

何かを目指している、何かを獲得したい、と一度も考えたことのない人はごく少数ではないでしょうか。その何かを見つけ、そこにたどり着く過程の、いったいどのあたりに自分は今いるのか。次のステップは何か、あるいは今後どんな展開が待ち受けているのか。
実年齢に関係なく、自分の現在の成長段階を『十牛図』でイメージすれば、今後の長い道のりを歩いていく上で、またとない〝旅の手引き〟になるのかもしれません。
(本書 水野聡「まえがき」より)

要は人生、「がんばる」ことも「がんばらない」ことも、両方必要なのだ。疑問をもち、がんばってそれに向き合い、その疑問を解くことはむろん必要だが、「今」に安らぎ、現状に「知足」し、明るい十全感に浸ることもまた必要なことだ。その両者が螺旋のように繋がっていく在り方を、実に印象的な形で示したのが『十牛図』なのである。
(本書 玄侑宗久「あとがき」より)

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