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名言名句 第三十三回 論語 逝く者は斯くの如きか。昼夜を舎(お)かず。

 No.50
逝く者は斯くの如きか。昼夜を舎(お)かず。
~孔子『論語』子罕第九


〔原文〕
子、川上に在りて曰く、
「逝く者は斯くの如きか。昼夜を舎(お)かず」と。

〔訳文〕
川のほとりで、先生はこういった、
「過ぎ去るものはみなこの川の流れのようなもの。昼も夜も、休むことはない」と。

〔解説〕
一般に「川上(せんじょう)の嘆」として知られる、論語の高名な一節です。論語の他の名句と同様、時間、場所、対話者が特定されないため、古来この句の解釈も大きく二つの方向に分かれてきました。
「川上」とは、川の上流ではなく、川のほとり。滔滔と絶え間なく流れゆく大河にのぞんで、時を得ず、志も遂げられぬまま老境を迎えつつあるわが身を嘆じて吟ずる老いた旅人。晩年故郷の魯を出国し、理想の国主を求めて放浪、遊説の旅を続ける途上、孔子がもらした悲嘆の言葉とするのが、古くからの解釈でした。

古注にこの句を引いて、包咸は、
「逝は往也。凡そ往く者は川の流れの如し」
とし、鄭玄は新出の注で、
「逝は往也。人の年の往くこと水の流れ逝くが如きを言う。道有りて用いられざるを傷む也」
と、孔子の悲嘆を指摘しています。

冉冉として三つの光り馳せ
逝く者は一に何ぞ速やかなる
中夜寝ぬる能わず
剣を撫して起ちて躑躅す
彼の孔聖の嘆きに感じ
此の年命のあわただしきを哀しむ

「文選」司馬彪の詩は、この句に悲嘆を読み取って作られた六朝の代表的な作品といえましょう。

さてまた、それとは正反対に、この句を希望の語ととる説があります。
宋儒は新注で、昼も夜も一刻たりとも停止することのない宇宙の活動が、この川の水によって示されている。その無限の持続、無限の発展の中に人間もまたいる、と解釈します。
朱子は、「学ぶ者の時時に省察して、毫髪もおこたり、断ゆることなきを欲する」と見、程子も、「君子自らつとめてやまず」とする、易の発現をこの句に読み取っているのです。

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第八回 世阿弥絶筆「佐渡状」を読む。

◆原文

ナヲナヲ、留守ト申、旅ト申、カタガタ御扶持申バカリナク候。

御文クワシク拝見申候。兼又、此間寿椿ヲ御扶持候ツル事ヲコソ申テ候ヘバ、コレマデノ御心ザシ、当国ノ人目、実是非ナク候。御料足十貫文受ケ取リ申候。又不思議ニモ罷リ上リテ候ワバ、御目ニカカリクワシク申承候ベク候。
又、状ニ鬼の能ノ事ウケ給候。是ハコナタノ流ニワ知ラヌ事ニテ候。仮令三体ノ外ハ砕動マデノ分ニテ候。力動ナンドワ他流ノ事ニテ候。タダ親ニテ候シ者ノ時々鬼ヲシ候シニ、音声ノ勢マデニテ候シ間、ソレヲ我等モ学ブニテ候。ソレモ身ガ出家ノ後ニコソ仕テ候へ。メンメンモコノ能ノ道ヲサマリ候テ、老後ニ年来ノ功ヲ以テ鬼をセサセ給候ワン事御心タルベク候。

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rikyumeigencover.jpgものの見方が変わる。千利休の名言
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 本著は、千利休の名言集に、「利休の目がみつめたもの」、「千利休由緒書 現代語訳」の付篇二篇をあわせた、利休茶の美学入門書です。


‐目次‐

まえがき                      
千利休の名言                    
  家は洩らぬほど、食事は飢えぬほどにてたる事なり 
  かなうはよし、かないたがるは悪しし       
  夏は涼しきように、冬は暖かなるように      
  一期一会                    
  侘びの小座敷は、すべて足りぬことがよい     
  茶禅一味                    
  無芸であること、一芸となる           
  心の師とはなれ、心を師とせざれ         
  和漢のさかいをまぎらかす            
利休の目がみつめたもの。―目利きと侘びとは     
『千利休由緒書』 現代語訳

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