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心にしみる名言、知恵と勇気がわいてくる名文を、千年の名著から毎回お届けします。

名言名句 第五十七回 二宮翁夜話 奪うに益なく、譲るに益あり。

 No.73
奪うに益なく、譲るに益あり。~二宮尊徳『二宮翁夜話』

通称金次郎の名で知られる、二宮尊徳の金言をご紹介しましょう。
尊徳は江戸末期、全国の荒廃した農村を復興・再生した農政改革のエキスパート。この時代、日本の多くの村々は度重なる飢饉や自然災害により、ほとんど亡村となり果てていました。尊徳はこれらの地域に〔報徳仕法〕と呼ばれる再生プロジェクトを断行。豊かな暮らしと実りを取り戻した村邑は、全国六百以上にもおよびました。

農村改革を推し進める仕法の根本となったのが、〔報徳思想〕とよばれる尊徳独自の哲学です。
極貧の農家に生まれ、幼くして父母を失い、同時に生家も田もことごとく失った尊徳。人生のどん底から身ひとつ、才覚ひとつで、不断の努力と精進を重ね、荒れ地を開墾し、家を再興しました。そしてわが身、わが村にとどまらず、国中に広く徳を及ぼし、農村再生改革を実行。故郷小田原藩はもとより、他領や幕府からも委任され、ついに幕臣となって日本を再生していくこととなるのです。

今回の名言は、報徳思想の根幹である〔勤・倹・譲〕の三つのキーワードの内、最後の〔譲〕をよくいいあらわしたもの。尊徳の高弟、福住正兄が著した『二宮翁夜話』にある名言です。
『二宮翁夜話』より、本文を抜粋してご紹介しましょう。


嘉永五年、尊徳は著者福住の実家の温泉に入湯しました。この時尊徳は湯船に腰かけ、福住の兄に以下のように教え諭したといいます。

「仁というものは人道の極致であるが、儒者の説明はやたらにむずかしいばかりで、役に立たない。身じかなたとえを引けば、この湯ぶねの湯のようなものだ。これを手で自分の方へかき寄せれば、湯はこっちの方へ来るようだけれども、みんな向うの方へ流れ帰ってしまう。
これを向うの方へ押してみれば、湯は向うの方へ行くようだけれども、やはりこっちの方へ流れて帰る。すこし押せば少し帰り、強く押せば強く帰る。これが天理なのだ。
(中略)

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あなたもスラスラ古文が読める。読解ポイントの裏技・表技を庵主がこっそり伝授します。

第十回 『戴恩記』話者を敬語の程度で見つけ出す。

今回は、「第二回 主語を探す」の上級編をお届けします。読解のテーマは「話者は誰か。敬語の程度で見つけ出す」。
テキストは、貞門俳諧の祖、松永貞徳の『戴恩記』を取り上げました。

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現代語訳 十牛図

現代語訳 十牛図
玄侑宗久 監修・解説、水野 聡 訳
本体価格:1,300円 +税

判型:四六版 全104ページ 上製 オールカラー
発売日:2016年2月10日
出版社:PHPエディターズ・グループ
ISBN978-4-569-82787-2

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本書は、中国宋代に著された禅籍『十牛図』の現代語訳作品です。

『十牛図』は、一匹の牛を〝見失ってしまった本来の自己〟になぞらえています。牧人が、牛を尋ね、探し当て、その手に捕らえることによって、悟りへと導かれていく様を十枚の絵と短い詩文であらわしたもの。誰にでもたやすく、目で見て直観し、悟りを開くことのできるイメージトレーニングツールとして創作されました。

何かを目指している、何かを獲得したい、と一度も考えたことのない人はごく少数ではないでしょうか。その何かを見つけ、そこにたどり着く過程の、いったいどのあたりに自分は今いるのか。次のステップは何か、あるいは今後どんな展開が待ち受けているのか。
実年齢に関係なく、自分の現在の成長段階を『十牛図』でイメージすれば、今後の長い道のりを歩いていく上で、またとない〝旅の手引き〟になるのかもしれません。
(本書 水野聡「まえがき」より)

要は人生、「がんばる」ことも「がんばらない」ことも、両方必要なのだ。疑問をもち、がんばってそれに向き合い、その疑問を解くことはむろん必要だが、「今」に安らぎ、現状に「知足」し、明るい十全感に浸ることもまた必要なことだ。その両者が螺旋のように繋がっていく在り方を、実に印象的な形で示したのが『十牛図』なのですある。
(本書 玄侑宗久「あとがき」より)

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◆庵主のくたびれ日記

大江匡房『傀儡子記』現代語訳

傀儡(くぐつ)は、狭義では人形遣いの芸能者。わが国では、その発生が九世紀以前にさかのぼる、日本最古の芸能集団を指します。
狩猟系渡来人の末裔ともみなされており、中世に成立した能を代表とするわが国の伝統芸能に少なくない影響を与えた、特殊な職業集団です。

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