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寺子屋8月新講座「山上宗二記」開始!

【言の葉庵】オフィシャルセミナー、寺子屋素読ノ会の新講座「山上宗二記」が、8/23(月)よりスタートします。
今回、東京では初めての「山上宗二記」講読講座となります。いうまでもなく、千利休茶の湯伝書中、最高峰とされる超一級の茶道書。茶の湯の開祖村田珠光から、利休の師、武野紹鴎、そして利休自身による茶の湯正統の秘伝があますところなく伝えられます。テキストは入手がたやすい岩波文庫版を使います。この機会にぜひ、寺子屋をのぞいてみてください!

[山上宗二とは]
 安土・桃山時代の商人、茶匠(1544~1590)。千利休第一の弟子ともいわれる。堺の山上に住み、これを姓とし号は瓢庵、屋号は薩摩屋。利休よりその茶道の極意を皆伝され、秀吉に仕えて茶道をつとめたこともあったが後、浪人した。その後、前田利家に従い、秀吉に従った今井宗久、利休、津田宗及の茶会に参会しているので秀吉から許されたとも思われるが、再び浪人した。この間に編述したと思われる「山上宗二記」は、利休当時の茶道の姿と精神を最も正確に伝える茶書としてその価値は高く評価されている。
 その後諸国を放浪した末、小田原北条氏の食客となり、北条氏家臣に茶の湯を指南する。天正十八年、秀吉の小田原征伐となる。この時秀吉の意に叶わぬ行いでもあったものか、師利休のとりなしもむなしく、「小田原御陣の時、秀吉公にさへ、御耳にあたること申して、その罪に、耳鼻そがせ給ひし(長闇堂記)」とあるから、惨刑に処され世を去ったのである。享年四十八。

[山上宗二記とは]
 村田珠光より千利休にいたる茶道の秘伝書。茶道の正統、珠光流茶道の歴史的解説書であり、名物道具の目利きの秘伝書であり、茶道精神の真髄を開眼したものである。
 まず、巻頭に足利将軍義満、義政、同朋衆能阿弥以来の茶道の起源、歴史について解説がある。次に本文では、「珠光一紙目録」と呼ばれる、珠光が能阿弥より伝授した名物目利きの秘事を、利休の伝、宗二の見識を加筆し編集する。次に、「茶の湯者覚悟十体」、「茶の湯年来稽古」、「茶の湯者伝」と続き、珠光、鳥居引拙、善法、紹鷗、道陳などの略伝が述べられる。さらに利休との問答、茶室、作法などの詳述があり、利休、宗及など八人の茶匠の名を上げ「関白様へ召し置かれる当代の茶の湯者」が置かれている。最後に「この書物は初心には重宝であるが、数寄者には無用」との謙遜の辞にて締めくくられる。
 南方録が、利休没後、後世茶人により編纂された利休回帰の茶書であることに比べ、当書はまさに利休茶全盛の当時に、最も利休の茶法、精神をよくわきまえ、実践した当代第一級の茶人の手になる生きた利休茶法の正統な相伝書といえるであろう。


『山上宗二記 現代語全文完訳』水野聡訳 能文社 2006
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2010年07月15日 14:58

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